皆さん、こんにちは。ロボット営業チームの新人、赤塚です!
私が担当する新しいブログシリーズ「協働ロボット新人営業・奮闘記」。第2回目となる今回のテーマは、「協働ロボットと産業ロボットの違いって?」です。
第2回:「協働ロボットと産業ロボットの違いって?」
今回のテーマは、「協働ロボットと産業ロボットの違いって?」です。
私自身、このお仕事を始めてようやく、協働ロボットは安全、とか産業ロボットには必須の人間との境界線(柵とか)を設ける必要ないため省スペース!という言葉に耳が慣れてきたところです。
しかしながら、そもそも協働ロボットって何がすごいんだろう?というド素人ならではの疑問を、今回のブログのテーマとして選んだ次第です。
作業員の”代わり“か、作業員と”ともに“か
まず真っ先に疑問に浮かんだのは、産業ロボットには何ができて、協働ロボットには何ができるのか、ということでした。そこで、いろいろな情報サイトや技術チームメンバーの話を聞いて、私なりに学んだことをまとめてみました。
産業ロボットは作業員の代わりに働くように設計されているのに対し、協働ロボットは作業員と共に働くことを考えて設計されているんだそうです。
製造工場で人の手を借りずにワーク全体をほぼ自動化するために使われるのが、産業ロボットになります。
人では賄えないであろうタクトスピードで、作業のオートメーション化を担いますが、人が入り込むにはあまりに危険なため作業スペースは隔離されており、人の作業スペースと交わることはありません。
一方、協働ロボットは人だけで行う作業としてあまりに大きな労力を要したり、あるいはあまりに退屈だったりするものを手助けし、一緒に作業する方の安全を十分に確保したうえで作業環境をより効率の良いものにすることができます。
安全面の確保を第一に考えているため、事前にリスクアセスメントの手順を踏みさえすれば、人と共有のスペースでの作業が可能になるのです。それにより、ロボットと人との境界線をなくすことが、可能になるんですね。
使いやすさ
次に挙げられる協働ロボットと産業ロボットの違いですが、その「使いやすさ」があるのではないでしょうか。
そもそもロボットを導入するためには、まず事前に課題の要素分解や導入コストの検証、ロボットを扱う作業員の教育などをする必要があります。産業ロボット・協働ロボットに関わらず、です。
しかしながら、産業ロボットの複雑なプログラミングに比べ、協働ロボットのプログラミングは比較的簡単なものが多いです。
協働ロボットメーカーの中には、ヒューマンフレンドリーな操作性を実現すべく、プログラミング経験・知識のない人でも簡単にプログラミングができるよう研究開発を行っているメーカーも、多く見受けられます。
そのため、導入する際の従業員教育にかかる時間・コストを、産業ロボットと比較して、大きく抑えることができるのです。
ここで私が体験したエピソードをひとつ。
私は入社したばかりで、協働ロボットはもちろんロボット自体初めましてだった頃の話です。
まずは協働ロボットがどんなものなのかを実際に触れて知る必要がある、ということで私たちが取り扱う協働ロボットの一つであるJAKAに関しての1時間弱の基礎トレーニングを技術チームのメンバーからしていただきました。
すると、プログラミングの基礎的な部分を教わっただけで、簡単にロボットのプログラムを作れちゃったんです!
プログラミングの“プ”の字も知らない私が、目の前のロボットを動かしている事実に、本当に驚いたことを今でも覚えています。帰宅して家族に自慢しちゃいました。
お客様の中には、従来の産業ロボットを使われていたためレベルの高いプログラミングの知識・経験をお持ちの方ももちろん多いです。
しかし、実際に現場で働かれている方、つまり協働ロボットとこれから一緒に作業をする方が全員そうかといわれると、そうではありません。
私のようにプログラミングの知識・経験がない方も多いと思います。そう考えると、作業員の方に難しい知識や技術を求める必要がない、というのはすごいですよね。
もし私が現場の作業員で、急に知らないロボットがやってきて”これからこの子と一緒に作業してください”といわれても、負担に感じてしまうと思います。
だって、扱い方もわからないロボットのお世話を急にしなければならない、加えて難しいトレーニングを受け勉強する必要がある、というのはやはりキツイです。
そう考えると協働ロボットの使いやすさは、大きな特長の一つになるのではないでしょうか。
運用のしやすさ
ロボットを導入した後の運用性も、産業ロボットと協働ロボットでは大きく異なります。
産業ロボットは従来、人とはスペースを共有せずにほぼ完全自動化を目指すための設計になっているため、少数の製品の大量生産・スピード生産に非常に向いています。
しかしその反面、異なる製品の製作が必要になった際の工程レイアウト変更には大きく時間・コストがかかってくることも事実です。
一方、協働ロボットは、産業ロボットのように短いタクトでの製品の大量生産には不向きです。
しかし、少量多品種の生産が必要な際のレイアウト変更は非常に簡易で、かかるコスト・時間も産業ロボットと比べて大幅に削減できます。
ほかにも違う部分はあるのかもしれないですが、私が調べていて皆さんに知っていただくべきと感じた部分を書かせていただきました。
産業ロボットは産業ロボットの特性・強みがあり、もちろん弱みもある。協働ロボットも然りです。これらの点をクリアにしたうえで、実際の導入現場の短期的・長期的ニーズを踏まえて最適なロボットを選定することが、ロボット導入の成功への近道になるんですね。
お客様の協働ロボット選定・導入を支援するSIerである私たちですが、協働ロボットについてだけでなく、産業ロボットの特長・向いている作業工程やそれぞれの違いについても、しっかりと学んでおく必要があると改めて感じました。そのうえで、お客様にとって最適なロボットの選定をアシストしていきたいですね。
私自身、お客様からのお問い合わせやご相談に知見を持って対応できるよう、素人なりにではありますが、不明確な部分についてはこれからもとことんリサーチをしていこうと思います。
それでは、今回はこのあたりで失礼します。
ブログの内容についてや協働ロボットに関する疑問点など、皆さんからのお問い合わせ、ご相談をお待ちしています!