協働ロボット.com 運営担当です。
一般社団法人日本惣菜協会という団体があり、惣菜の業態別市場規模や事業者動向、消費者動向などを取りまとめた「惣菜白書」を毎年、刊行しています。
今年5月に発行された2018年版によると、惣菜市場は2017年には遂に10兆円を超え、現在も拡大を続けているそうです。食品全体で見ても、外食、内食に比べ中食(惣菜)の市場は特に成長が著しい市場です。
その背景にあるのが、ライフスタイルの変化。
高齢化や核家族化・女性の社会進出などです。この傾向はこの先もさらなる進展が予想されており、まだまだ成長の余地は残されている、そんな感じがします。
そんな中食(惣菜)業界ですが、急成長の一方で多くの企業が抱えているのが人手不足。
この先、生産年齢人口が減っていくことを考えますと、人手に頼る製造自体が限界を迎えるのも、もはや時間の問題といっても過言ではありません。
中食業に限ったわけではありませんが、実際に最近の帝国データバンクの調査では、従業員の離職や採用難などで人手が足りないために収益が悪化した結果の、いわば「人手不足倒産」が加速度的に増えているそうです。
人あまりと言われた時代が嘘のようですね。
企業側でできることといえば、世の中の変化を想定して、早めに手当てをすること。人手不足を補うための協働ロボット導入も、その有効な手段のひとつではないでしょうか。
もともと中食(惣菜)業界は、柔らかいものや形の違うもの、また液体などを扱うため、ロボット導入が遅れている業界でした。しかし、技術の進歩もあり、そういった食材や製造ラインの組み替えにも柔軟に対応できる協働ロボットシステムの登場で、状況は一変しています。
調理部分はまだまだ人の手に頼る作業が多いようですが、 調理以降の工程は、協働ロボットの導入で省人化・自動化できる作業がたくさんあります。
新年度に向かっていくこの時期、経営者の皆様は、製造現場における人のあり方を再点検されてみてはいかがでしょうか。