働き方改革の推進で、ロボットと人の助け合う関係が進化。
協働ロボット.com 運営担当です。
企業におけるロボット導入の考え方にも、少しずつ変化が表れてきているようです。
もともと製造現場におけるロボットは、どちらかというと、これまで人手で行ってきた作業を置き換え、生産効率の向上を目的とするものでした。特に自動車や工作機械などの大規模な製造現場では、その考え方が主流だったように思います。人を介さない完全自動化の製造ラインも少なくありません。
こうしたロボットによる自動化の推進は、飛躍的な生産性向上をもたらした一方で、ともすると仕事を奪う、大量に失業者が出る、雇用という側面からは、“ロボット対人”という対立軸での議論を生みました。
しかし、その考え方が大きく転換するきっかけがありました。政府が掲げ推進している「働き方改革」です。
平成30年7月には「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が成立(平成30年7月6日公布)、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等が明文化されました。
作業の現場によっては、人が長時間にわたり繰り返しの作業を求められる製造現場が、まだまだたくさんあります。特にこれまでロボット導入があまり進んでいなかった三品産業と呼ばれる、食品、化粧品、医薬品製造の分野では、その傾向が顕著です。
そういった現場にロボットを導入することで、ロボットが得意な単純作業はロボットに任せ、人にはロボットが苦手な仕事を行ってもらう。いわば補完し合う関係、助け合う関係としてのロボット導入を検討する企業が増えているように思います。
突然病気になった、どうしても休まなければならない事情ができた。不測の欠員にも、人を基点に現場で柔軟な対応ができるのも、協働ロボットの存在があればこそ。
人が単純な長時間労働から解放され、働きやすさが改善されることで、働く人のモチベーションも、より高まる。それこそ真の働き方改革のめざす姿ではないでしょうか。
現場環境の変更に柔軟に対応でき、現場作業者を支援する協働ロボット。製造現場で人とロボットが共生する新たな時代が始まっています。