協働ロボットBLOG

ここまで変わった!構内搬送の新常識

第4回:日本で AMR が注目される理由

By 協働ロボット.com 運営担当

「ここまで変わった!構内搬送の新常識」と題して、近年海外を中心に注目を浴び、次世代AGVとして国内でも導入が始まっている自律走行搬送ロボット・AMRについて、ロボットSIerの立場から皆様にご紹介させていただきます。4回は「日本でAMRが注目される理由」です。

少子高齢化に伴う労働力不足は、現在の重要な経営課題のひとつ。

では、なぜ今後 AMR(自律走行搬送ロボット)の需要が高まるのでしょうか。

その背景には、日本社会が直面している少子高齢化による労働力不足という、あらゆる業界に共通の、避けて通れない課題があります。

世界に目を向けてみても、先進諸国では日本同様に少子化や高齢化が進んでいますが、その中でも日本は群を抜いて少子高齢化が加速しています。日本における労働力不足は、世界の国々と比べても、より重要度の高い問題となっていることは間違いありません。

運搬は、労働力に依存している比率の高い作業のひとつです。しかしながら「AからBへモノを運ぶ」という作業自体は単純なもので、それゆえにありふれた作業とも言えます。労働力不足の折、人に依存せずその作業を代替できるのであれば、AMR導入は有効な選択肢のひとつと言えるのではないでしょうか。

以上の理由から、運搬の自動化を実現する AMR の活用は、労働力不足が慢性的に続くと予測される今後の社会においては、必要不可欠なものになると考えられます。

AMR(MiR)活用事例-2

単純作業はロボットに任せ、ロボットができない仕事を人がする時代に。

もともと製造現場におけるロボットは、どちらかというと、これまで⼈⼿で⾏ってきた作業を置き換え、⽣産効率の向上を⽬的とするものでした。こうしたロボットによる⾃動化の推進は、⾶躍的な⽣産性向上をもたらした⼀⽅で、ともすると仕事を奪う、⼤量に失業者が出る、雇⽤という側⾯からは、“ロボット対⼈”という対⽴軸での議論を⽣みました。

しかし、働き方改革の推進によって多くの人の考え方が変わった今、ロボットが得意な単純作業はロボットに任せ、人にはロボットが苦手な仕事を行ってもらうといった、いわば補完し合う関係を意図したロボット導入を検討する企業が増えてきています。
協働ロボットと同じように、AMR が原料や製品の移動といった単純な運搬作業を担うことで、人がより付加価値の高い仕事に集中できるようになる、いわば人とロボットが助け合う関係を構築することが可能です。
こうした大きな流れに沿っていることも、AMRが注目されている理由のひとつです。

AMR(MiR)活用事例-2

参考:最新動向「協働ロボットと働き方改革」
 https://www.kyodo-robot.com/blog_trend/20181211-work-style-reform

まとめ

以上、社会の価値観の変化に伴い、さらには社会課題の解決の必要性から、AMRの活躍する領域が大きく広がってきていることがおわかり頂けましたでしょうか。

次回第5回は、「AMR導入のための安全方策」です。引き続き、お付き合いのほど、よろしくお願いします。

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