IDECグループが提案する「協調安全ロボットシステム」

〜寄稿記事・2017国際ロボット展出展を振り返り

IDEC株式会社 技術戦略本部 国際標準化・Safety2.0推進部 前田育男

TOP / IDECファクトリーソリューションズからのご提案 / IDECグループが提案する「協調安全ロボットシステム」〜2017国際ロボット展出展を振り返り

安全性と生産性の両立をめざして。

1.はじめに

協働ロボットの出現により、ロボットを使用した生産システムは、リスクアセスメントに基づいた安全方策を講ずることで人とロボットの作業領域が柵などで分断されることなく、協調・協働することで稼働率を下げることなく安全性を確保することが可能となってきている。具体的には、欧州が中心となり生みだされた国際規格ISO12100等1)2)の機械安全の基本概念として普及してきた「物理的/時間的な隔離」を中心とした安全確保(Safety 1.0) に加え、人とロボットが同じ作業空間で協働しながら安全を確保し、限りなく機械を止める必要のない生産を可能とする「協調安全」(Safety2.0) の概念を新コンセプトとした生産システムの導入が進んできている。3)4)5)6)
今回の国際ロボット展ではこのような潮流に応じた図1に示すコンセプトに基づいたIDECグループの提案する安全に安心をプラスした「協調安全ロボットシステム」を出展したので、その概要を紹介する。

IDECグループが提案する「協調安全ロボットシステム」

図1:IDECグループが提案する「協調安全ロボットシステム」


2.出展内容

協働ロボットの特性を生かした「協調安全ロボットシステム」を構築るのがIDECグループの役割であると考え、様々なソリューションに応じて展示した。
当然であるがロボットは本体だけを購入しただけでは動作せず、製造現場で実際に稼働させ成果をあげるためには次のような注力すべきポイントがある:

①ロボットを導入する現場、用途に合ったロボットの選択
②作業に必要なハンドや追加デバイス(センサーや画像処理システムなど)のロボット本体との組み合わせ
③ロボット導入に応じた製造ラインの見直し(再設計)
④人-ロボット協調安全等による人の安全確保


すなわち、すべての製造現場には固有の課題があり、それらの課題を解決できて初めて、実際に有効な協調安全ロボットシステムとして運用できるのである。
今回の国際ロボット展では、IDECグループの提供する上記を含む、様々な課題に対するソリューションの提供を念頭に展示した。

協働ロボット導入ガイド
自律走行搬送ロボットMiR カタログダウンロード

協働ロボットの最新情報や役立つ情報を随時お届けします

メルマガ購読