Co-bot frontline

協働ロボット・フロントライン

〜協働ロボットのキープレーヤーに聞く〜

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特集 第1回

ユニバーサルロボット 山根剛 ゼネラルマネージャー

ユニバーサルロボット導入風景

協働ロボットの成長を実感。これからは中小企業の手助けとなる存在へ。

Q:日本とそれ以外の国の市場性の違いについて教えてください。

 ヨーロッパの企業はリスクアセスメントをしっかりやり、ドキュメントがきちんと作成され、協働ロボットの導入が進んでいます。対して、日本においてはまだ、リスクアセスメントの方法や評価に関して、明確で確固としたものがなく、企業がリスクに感じしまうことがあるようで、そこに日本市場のジレンマを感じています。

 協働ロボットに関する規格づくりについては、ヨーロッパが先導してやってきており、我々もそこに入って一緒に規格づくりを行っています。

Q:協働ロボットの動向について、どのように捉えていますか?

 市場もそうですし、自社としても同じですが、確実に成長してきていることを実感しています。当初、私たちが目指したのは、中小企業のお客様に売るということでした。しかし、蓋を開けてみたら買っていただいたのは、主に大手企業のお客様。工場の自動化が終わった大手企業が、今度は自動化ができない製造ラインの半自動化に取り組み始めたからでした。人との協働でどこまでやれるか、目的はコストダウン、効率化です。

 これは日本でも同じで、2012年くらいから現在までの間に、大手の自動車メーカーの中にはユニバーサルロボットを導入いただいているところもあります。大手企業はシステムインテグレーションもある程度内製でできるため、先行して進めることができたのでしょう。しかし今後、私たちが日本で成長していくためにはターゲットはそこではなく、間違いなく中小企業です。中小企業の手助けとなる、いよいよその時が来たのです。

ユニバーサルロボット本社

ユニバーサルロボット 本社(デンマーク)

Q:今後の展開については、どのようにお考えでしょう?

 先にお話しした通り、いよいよ中小企業でもロボットを導入できる好条件が揃ってきています。大切なのは、私たちが他社と違う何ができるか。

 私たちは創業から変わらず、ロボットアームだけを提供する会社です。なぜアームだけしか売らないのか?そこに私たちの存在価値があると考えています。
 ロボットアームに特化することによって、ユーザーにとっての「使いやすさ」をとことん追求することができるからです。

 私たちの他社との違いのひとつに「UR+(プラス)」の存在があります。UR+は私たちが無償で提供しているプラットフォームで、私たちのユニバーサルロボットに対して、PCのソフトからグリッパー、ビジョン、トルクセンサ、アクセサリなどのメーカーが、互換性のある製品やソフトを開発して、プラットフォームを通して提供できるようになっています。それが何を意味するのかといいますと、UR+に参加するメーカーにとっては、これまで自社では不可能だった、海外50カ国以上の企業に直接販売するルートができたということです。しかもこのUR+を私たちは無償で提供しています。
 
  IDECから見てもこのUR+を利用して自社技術を組み合わせやすいのではないでしょうか。私たちにとっては、どれだけ使いやすくするか、それが鍵であり、まさにUR+のコンセプトそのものなのです。

協働ロボット導入ガイド
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