TOP / 特集 | 協働ロボット・フロントライン / 第4回 Soft Robot Tech(SRT)
特集 第4回
日本政府が掲げたロボット革命、規制緩和、ロボット産業の技術革新など、さまざまな好条件が重なり、いよいよ本格的な普及期に入った協働ロボット。この特集では、その推進の重要な一翼を担っている協働ロボットのさまざまなキープレーヤーにお話を伺い、今後の可能性について考察します。第4回は、ソフトハンドメーカーであるSoft Robot Tech Co., Ltd.のShangyang Li氏に話を伺いました。
ソフトハンドグリッパーの素晴らしさに出会い、SRTを設立
Q:はじめに、御社の成り立ちについて、教えてください。
当社のCEO、Gao Shanglongは、当社を設立する前はBeiHang大学で働き、大学の人材採用を担当していました。その時期に、BeiHang大学の人材募集に応募してきたのが、Harvard大学を卒業したWen Li教授です。
Gaoは、BeiHangのバックボーンとWen Liの持つソフトハンドグリッパー技術の素晴らしさに感銘を受けました。テストマーケティングで、市場からのフィードバックもかなり良かったので、Gaoはこの技術の認可を得て、この技術を商用化するために新たな会社を設立することを決めました。それがSoft Robot Tech(以下、SRT)です。
Q:SRTの理念とビジョンについてお聞かせください。
SRTはソフトハンドグリッパーの応用と研究に注力しています。ソフトハンドグリッパーは、安全性、低コストなどのいくつかの利点によって、近い将来ますます普及するだろうと考えています。
ソフトハンドグリッパーは、工業製品、食品加工、農業および物流に限定されるものではありません。さらに言えば、その安全機能はサービスロボットにも適用できます。
今後、ソフトハンドグリッパーは徐々に成熟し、これまで以上に人間へ利便性を提供すると私たちは考えています。
Soft Robot Tech Co.,Ltd. CEO Gao Shaolong
Q:設立から今日までの歩みについて教えてください。
SRTは2016年3月に設立されました。設立当初から2017年3月まで、Sino-Packでソフトロボット分野の研究開発を続け、最初の製品として産業用ロボットのエンドエフェクタであるソフトハンドグリッパーを発売しました。現在ではABB、Piab、FOXCONN等の世界的に名の知れた企業と協力しています。