Co-bot frontline

協働ロボット・フロントライン

〜協働ロボットのキープレーヤーに聞く〜

特集 第3回

Robotiq CEO/Samuel Bouchard

 日本政府が掲げたロボット革命、規制緩和、ロボット産業の技術革新など、さまざまな好条件が重なり、いよいよ本格的な普及期に入った協働ロボット。この特集では、その推進の重要な一翼を担っている協働ロボットのさまざまなキープレーヤーにお話を伺い、今後の可能性について考察します。第3回は、ロボットハンドメーカーとして注目を集めるカナダのRobotiq。CEOのSamuel Bouchard氏に話を伺いました。

カナダ・ロボットハンドメーカーRobotiq

産業オートメーションへの参入障壁を低くすることを目指して

Q:まず最初に、ご自身の自己紹介をお願いします。

 私、Samuel Bouchardは、2008年に共同設立したRobotiq社のCEOです。ラヴァル大学の機械工学の博士号、工学物理学の学士号を取得しています。

 同時に、工場でロボットを活用するためのガイド「Lean Robotics」の著者でもあります。
 「Lean Robotics」では、設計から統合、運用までのロボティックセル展開サイクルを完成させる体系的な方法を著したもので、メーカーはこれを活用することで、以前よりも迅速かつ効率的にロボットを配置することができるのです。

 話を戻しますと、Robotiq社は今日、世界中のメーカーに製品を供給しており、急速に成長している協働ロボット業界において、抜きん出た存在となっています。

 実際に、これまでRobotiqチームは自動車部品メーカーから電子機器受託製造会社まで、初めてのロボットユーザーから自動化する新しい方法を探しているロボットの専門家まで、またフォーチュン500企業から家族経営の機械工場まで、数千のメーカーが、製造上の課題をロボットを使って克服する手助けをしてきました。
 
 現在、Robotiq社は、ロボティクス・トレンドの見立てでは“最も影響力のあるロボティクス企業のトップ50の1つ”として広く知られています。

Q:Robotiq社の誕生の経緯について教えてください。

 Robotiq社は2008年、私(Samuel Bouchard)、Vincent Duchaine、Jean-Philippe Jobinの3人が、カナダのケベック市にあるラヴァル大学で創設したメカトロニクス研究の一部を商業化することを決めた後、設立されました。 代表的な製品である3フィンガーグリッパーはここから生まれました。

 今日では、Robotiq社は世界50カ国以上でフレキシブルなロボットグリッパー、センサー、ビジョンシステム、ソフトウェアソリューションを製造しており、グローバルメーカーや中小企業にとって、より簡単で迅速かつ利用しやすい自動化を実現しています。

 本社のあるカナダのケベック市では70人以上の常勤スタッフが働いています。

Robotiq CEO Samuel Bouchard

Robotiq CEO Samuel Bouchard

Q:Robotiq社の哲学やビジョンについて教えてください。

 Robotiqのノウハウとツールにより、製造者は生産をより早く開始することができます。また「Lean Robotics」の手法を活用して、生産時間を短縮し、ロボットの生産性をより向上させることができます。

 プロダクションエンジニアは、プログラミングの容易さ、組み込みの統合性、および多くのプロセスへの適応性を備えたRobotiqのPlug + Playコンポーネントを基本として取り組んでいます。ソフトウェアを使用して、ロボットプロジェクトを加速し、生産時におけるロボットのパフォーマンスを最適化します。

協働ロボット導入ガイド
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