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協働ロボット・フロントライン

〜協働ロボットのキープレーヤーに聞く〜

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特集 第5回

MiR社(Mobile Industrial Robots)日本支店 小泉直大 セールスディレクター

 日本政府が掲げたロボット革命、規制緩和、ロボット産業の技術革新など、さまざまな好条件が重なり、いよいよ本格的な普及期に入った協働ロボット。この特集では、その推進の重要な一翼を担っている協働ロボットのさまざまなキープレーヤーにお話を伺い、今後の可能性について考察します。第5回は、AMR(自律走行ロボット)の分野で世界トップシェアを誇る、デンマークのMiR社(Mobile Industrial Robots)で、現在日本支店立ち上げに奔走中のセールスディレクター小泉直大様です。

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移動型ロボットはなぜ普及しないのか。素朴な疑問からのスタートでした。

Q:最初にMiR社とはどんな会社か、教えてください。

 MiR社(Mobile Industrial Robots)はデンマークのオーデンセで2013年に設立されました。創始者は、ニルス・ユル・ヤコブセンです。ご承知のとおり、オーデンセはユニバーサルロボットをはじめロボット関連のスタートアップを多数輩出している地です。その地でヤコブセンは2011年くらいから、ロボットの開発、プログラミングを研究していました。「今までにないロボットを作りたい」その思いは日に日に強くなり、研究を重ねる日々からロボットについて、素朴な疑問に行き当たりました。

 「産業界でアーム型ロボットは爆発的に伸びているものの、移動型ロボットはなかなか普及しない、なぜだろう?」

 「ひょっとしたら、それはロボットが現場のニーズに合っていないからではないか?」そんな気づきを得て、移動型ロボットの研究を本格的に始めました。

 最初に作った試作品は、レゴブロックで作ったものです。日本の皆さんには意外かもしれませんが、デンマークはレゴ発祥の地でもあり、研究にレゴを用いることはごく当たり前のことでした。ヤコブセンの試行錯誤の日々が始まります。

 「これなら世の中に出してもいいのではないか」その試作品が完成した時には、2年の月日が流れていました。

 そして2013年。ヤコブセンは会社を設立。MiR社としての初めてのAMR(自律走行搬送ロボット)製品「MiR100」を世に送り出したのです。

 その後、MiR200、MiR500と順調にAMR製品をリリース。そして今年2019年には、最大重量1000kgを搬送できるMiR1000をリリースしました。

Q:小泉様の現在のお仕事について教えてください。

 MiR社はデンマークのオーデンセで誕生し、ヨーロッパを皮切りにアメリカ、中国へと販路を拡げて行きました。会社としても順調に成長し、今ではAMR市場では、グローバルでNo.1シェアを獲得しています。企業規模もグローバルで社員数200名ほどに拡大しています。現在は、ユニバーサルロボットと同じ、テラダインの傘下にあります。

 しかしながら、日本市場はこれまでほとんど手つかずの状態でした。今年(2019年)3月にようやく日本支店を立ち上げることになり、初めて採用された社員第1号が私です。私は自動車関連の業界で長らく営業に携わり培ってきました。その現場における経験と知見を活かし、日本の製造現場にとどまらず加速している自動化に寄与したいと考えております。

 現在はセールスディレクターという立場で、日本国内での代理店開拓を中心とした営業活動を行う一方、支店を軌道に乗せるべく採用活動を行うという日々です。

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MiR社日本支社 セールスディレクター 小泉直大氏

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